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古巣とダービーが重なる週末

2026-10-30 更新

10月最後の土曜から11月最初の月曜にかけて、欧州と日本でクラブ同士の歴史が前面に出るカードが並ぶ。バスクダービー、ダービー・デュ・ノール、神奈川ダービーに加えて、古巣と向き合う選手が各地のピッチに立つ。日本人選手同士の直接対決も複数組まれている。

Premier League

第9節 · 2026-10-31 (土) 12:30 GMT
CHE チェルシー vs マンチェスター・ユナイテッド MUN

ロンドンに戻る面々 — チェルシー対マンチェスター・ユナイテッド

  • メイソン・マウントの古巣対戦。チェルシーのアカデミーで育ちダービー・カウンティとフィテッセへのレンタルを経て主力になった攻撃的MFが、ユナイテッドの一員として戻ってくる。ヴァスコ・ダ・ガマからチェルシーに加わり、ストラスブールやノッティンガム・フォレストでの武者修行を経てユナイテッドに移ったアンドレイ・サントスも、同じ立場で中盤に名を連ねる。
  • 逆方向の縁も濃い。チェルシーのダニー・ウェルベックはマンチェスター・ユナイテッドの下部組織で育ち、アーセナル、ワトフォード、ブライトンを渡ってきたベテランCFだ。献身的なプレスとポストプレーで前線を引っ張るタイプで、出番があれば古巣の最終ラインに体を当て続ける時間になる。
  • 中盤の構成がそのまま試合の性格を決めそうだ。チェルシーはエンソ・フェルナンデスとモイセス・カイセドという英国史上最高額級の補強組が軸で、ユナイテッドにはアモリムの教え子だったマヌエル・ウガルテとアカデミー出身のコビー・メイヌーが並ぶ。リアム・ロジニアーとマイケル・キャリック、両指揮官がこの競り合いをどう設計するかに注目したい。
第9節 · 2026-10-31 (土) 15:00 GMT
HUL ハル・シティ vs イプスウィッチ IPS

守田英正と前田大然、昇格組同士の顔合わせ

  • 日本人同士の顔合わせになり得る一戦。ハル・シティの守田英正は流通経済大学から川崎フロンターレへ進み、サンタクララを経てスポルティングでリーグ優勝を味わった中盤で、走力・ボール奪取・配球のどれもが高い水準にある。イプスウィッチの前田大然は松本山雅、水戸ホーリーホック、横浜F・マリノスを経てJ1得点王となり、セルティックで主要タイトルを重ねてイングランドへ渡った快足アタッカーだ。
  • 古巣対戦が重なっているのも面白い。イプスウィッチのジェイコブ・グリーブスはハル・シティの下部組織で育った左利きCBで、ジェイデン・フィロジーンはハルでの活躍が評価を押し上げたアタッカー。長く各国を渡り歩いてきたチューバ・アクポムもハル在籍歴を持ち、三者ともピッチに立てばホーム側の視線を一身に受ける。
  • ハル側は昇格に合わせて守備の中心を入れ替えた。オリンピアコスでUEFAカンファレンスリーグ制覇を経験したGKコンスタンティノス・ツォラキスと、ブリスベン・ロアー育ちでMLSオールスターに選ばれたオーストラリア代表CBルーカス・ヘリントンは、いずれもクラブ記録級の投資で連れてきた選手だ。昇格クラブがどこに金をかけたかは、そのまま守り方に出る。
第9節 · 2026-11-01 (日) 16:30 GMT
LIV リヴァプール vs アーセナル ARS

上位対決、アンカー同士の勝負 — リヴァプール対アーセナル

  • 上位争いの構図を占う一戦。リヴァプールはアルネ・スロット、アーセナルはミケル・アルテタと、中盤の構造で試合を支配しにいく2人の指揮官が率いる。アヤックス育ちで長身ながら柔らかいタッチを持つライアン・フラーフェンベルフと、レアル・ソシエダ出身の頭脳派マルティン・スビメンディ、アンカー対決が噛み合わせの中心になる。
  • 遠藤航の出番にも注目したい。シュツットガルトでブンデスリーガのデュエル王に輝いた日本代表キャプテンは、球際とインターセプトで中盤を締める役割を担ってきた。デクラン・ライスとミケル・メリノという推進力のあるアーセナルの中盤に対し、彼がピッチに送り込まれる展開になれば試合の温度は確実に変わる。
  • 前線はどちらも作り直したばかりだ。リヴァプールはニューカッスルから来たアレクサンデル・イサクに加え、レバークーゼンの無敗優勝を支えたフロリアン・ビルツ、フランクフルトで台頭したウーゴ・エキティケが並ぶ。アーセナルはスポルティングCPから真の9番としてヴィクトル・ギェケレシュを迎え、その背後をブカヨ・サカとクリスタル・パレスから加わったエベレチ・イーズが支える。

La Liga

第11節 · 2026-11-01 (日) 17:00 CET
ATH アスレティック・ビルバオ vs レアル・ソシエダ RSO

バスクダービー — 久保建英がビルバオに乗り込む

  • バスクの2クラブが激突するダービー。アスレティックはエルネスト・バルベルデ、レアル・ソシエダはイマノル・アルグアシルという地元色の濃い指揮官が率いる。EURO2024決勝でゴールを決めて大会MVPに輝いたニコ・ウィリアムズと、ラ・リーガ連続出場記録を持つ兄イニャキ・ウィリアムズが並ぶアスレティックの前線に対し、ソシエダは同じEURO2024決勝で決勝ゴールを決めたミケル・オヤルサバルが基準点になる。
  • 両クラブをまたいだ選手が多いのもこのダービーの特徴だ。アスレティックのユリ・ベルチチェはレアル・ソシエダとPSGを経てビルバオに戻った左SBで、ロベール・ナバーロもソシエダのアカデミーで育った。逆にソシエダの守護神アレックス・レミロはアスレティック・ビルバオで育った経歴を持ち、どちらのロッカールームにも相手の文化を知る人間がいる。
  • 久保建英とケイタ・キタ、2人の日本人がソシエダに在籍している。久保はレアル・マドリードからマジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェとレンタルを重ねてソシエダに腰を据えた右ウインガーで、懐の深いキープと左足のカットインで違いを作る。キタはFC東京の下部組織から渡欧した若いアタッカーで、こうした一戦に絡めれば大きな経験になる。

Ligue 1

第9節 · 2026-10-30 (金) 21:05 CET
LIL リール vs ランス LEN

ダービー・デュ・ノール — トヴァンが古巣リールと向き合う

  • フランス北部の宿敵同士がぶつかるダービー・デュ・ノール。リールはブリュノ・ジェネジオ、ランスはピエール・サージュが指揮を執る。レンヌ時代にクープ・ドゥ・フランスを制したバンジャマン・アンドレがキャプテンとして中盤を締めるリールに対し、ランスはRBライプツィヒで長く戦ったアマドゥ・ハイダラとバイエルン育ちのミカエル・キュイザンスが並ぶ。
  • フロリアン・トヴァンの古巣対戦。2018年W杯優勝メンバーの右ウインガーはバスティアとリールを経てマルセイユで主役となり、ティグレスとウディネーゼを回ってランスにたどり着いた。左足から繰り出すカットインとシュートは健在で、ダービーで最も警戒される存在の一人になる。ランスで頭角を現した過去を持つトルガン・アザールも、今季は古巣復帰組として同じスカッドにいる。
  • リールのスカッドには上田綺世の名がある。鹿島アントラーズからサークル・ブルッヘに渡って得点を量産し、フェイエノールトを経てフランスに来た日本代表のストライカーで、エリア内での動き出しと裏抜けが最大の武器だ。フランス代表歴代最多得点記録を持つオリヴィエ・ジルーも同じ前線にいて、ランスの最終ラインが誰に合わせて準備するのかという点も読みどころになる。

Eredivisie

第11節 · 2026-10-31 (土) 21:00 CET
AJA アヤックス vs AZアルクマール AZ

板倉滉と市原吏音、日本人CB同士が向き合う可能性

  • オランダの育成を代表する2クラブの対戦に、日本人CBが2人そろう。アヤックス史上初の日本人選手となった板倉滉は、ボルシアMGで主力を務めた対人守備の強さとビルドアップを併せ持つ。AZの市原吏音はRB大宮アルディージャのアカデミーが生んだCBで、空中戦に加えてボランチへの縦パスで攻撃の起点になれるタイプだ。
  • 毎熊晟矢の右サイドにも注目したい。元FWからサイドバックに転向してセレッソ大阪でJ1ベストイレブンに選ばれ、UEFAヨーロッパリーグではトッテナム相手に対面を封じた実績を持つ。アヤックスの左サイドにはヘンク育ちのミカ・ゴッツやノルウェー出身のオリヴァー・エドヴァルセンが控えており、サイドの攻防は見応えがありそうだ。
  • 相手を知る選手がどちらのベンチにもいる。アヤックスのオーウェン・ワインダルはAZで主力を務めてから移籍した左SBで、ステーフェン・ベルフハウスもAZでプレーした経験を持つ。AZ側ではミーズ・デ・ウィットがアヤックスのアカデミー育ちで、スポルティングBやスペインのオリウエラを経てPECズヴォレで頭角を現した経歴の持ち主だ。

J1 League

第13節 · 2026-10-31 (土) 15:00 JST
KAS 鹿島アントラーズ vs セレッソ大阪 CER

レオ・セアラの古巣対戦と、香川真司の帰還

  • レオ・セアラがセレッソ大阪と向き合う。ECヴィトーリアからセレッソ、横浜F・マリノスを経て鹿島アントラーズにたどり着いたブラジル人ストライカーで、Jリーグで5シーズン連続2桁得点を積み上げ、2025年には得点王に輝いた。ミドル、ヘディング、コースを狙ったシュートと引き出しが多く、古巣の最終ラインには厄介な相手になる。
  • 香川真司が鹿島のホームに乗り込む。ボルシア・ドルトムントとマンチェスター・ユナイテッドで欧州の頂点を争った日本屈指のトップ下は、セレッソのアカデミーが生んだ選手でもある。チームメイトの柴山昌也が公然と「香川真司を尊敬している」と語るように、クラブ内での存在感はプレー以上に大きい。
  • 中盤の経験値がぶつかる。鹿島にはスペインで7シーズンを過ごし、クラブW杯決勝でレアル・マドリード相手に2得点した柴崎岳がいる。セレッソには札幌でDFもこなした田中駿汰と、ザンクトパウリで主将を務めブンデスリーガ昇格に貢献したジャクソン・アーバインが並び、どちらのボランチが主導権を握るかが鍵になりそうだ。
第13節 · 2026-11-01 (日) 13:00 JST
YOK 横浜F・マリノス vs 川崎フロンターレ KAW

神奈川ダービー — 遠野大弥と知念慶が川崎と対峙する

  • 横浜F・マリノスと川崎フロンターレの神奈川ダービー。マリノスには川崎から移ってきた遠野大弥と知念慶がいる。遠野はHonda FCからアビスパ福岡を経て飛躍した小柄なセカンドストライカーで、知念は元FWからボランチに転じてJ1デュエル王に輝いた異色のMF。どちらも古巣の手の内を知る立場で臨むことになる。
  • 川崎の中盤は相変わらず分厚い。「中村憲剛2世」と評される大島僚太、3年連続でベストイレブンに選ばれた脇坂泰斗、「和製カンテ」の橘田健人、ガンバ大阪から来た司令塔の山本悠樹が並ぶ。マリノスは喜田拓也と山根陸がボールの出どころを押さえる役回りで、この密度の差をどう埋めるかが試合の構図を決める。
  • ベテランの使いどころにも目が行く。マリノスの宮市亮は18歳でアーセナルに加入し、度重なる膝の重傷を乗り越えて横浜で復活した快足ウインガー。川崎には2018年のJリーグMVP家長昭博と、クラブのレジェンドである小林悠がいる。ダービーという舞台で彼らがいつピッチに立つかは、それ自体が見どころになる。

WSL

第8節 · 2026-10-31 (土) 12:30 GMT
EVEW エヴァトン女子 vs マンチェスター・ユナイテッド女子 MUNW

なでしこが並ぶエヴァートンと、宮澤ひなたのユナイテッド

  • エヴァートンには日本代表経験者が並ぶ。林穂之香はチェルシーの長い無敗記録を止める決勝ゴールを決めたボランチ、北川ひかるはBKヘッケンを経て加入した左利きの攻撃的SB、石川璃音は三菱重工浦和レッズレディースからの海外初挑戦組、籾木結花はW杯と東京五輪を経験したMFだ。スコット・フェラン体制の中で、それぞれ異なる役割を担っている。
  • マンチェスター・ユナイテッドには宮澤ひなたがいる。2023年FIFA女子W杯で得点王に輝いたなでしこジャパンのエースで、マンチェスター・ダービーでのゴラッソでPOTMに選ばれた右ウインガー。小柄ながらスピードとテクニックで守備陣を切り裂くタイプで、代表の同僚と相対する構図になる。
  • 古巣対戦も複数ある。エヴァートンのハンナ・ブランデルはチェルシーとマンチェスター・ユナイテッドでWSLとFAカップのタイトルを重ねたベテランDFで、ユナイテッドのジェス・パークはエヴァートンへのローンを経験している。ガーンジー島出身で若くして主将に就いたマヤ・ル・ティシエと、長くクラブを支えるミーガン・フィニガン、両キャプテンの我慢比べも見どころだ。