WSL第5節、なでしこが各地で交錯する週末
2026-10-02 更新今週末のピックアップはWSL第5節に絞った。マンチェスターの2クラブ、ロンドンの一戦、そしてグディソン・パークまで、注目カードのほとんどに日本代表経験者が名を連ねている。古巣と再会する選手も多く、どの試合も人の縁から追いかけられる。
WSL
第5節 · 2026-10-03 (土) 13:30 BST
MUNW
マンチェスター・ユナイテッド女子
vs
リヴァプール女子
LIVW
4-2-3-1 vs 4-1-4-1
宮澤ひなたと長野風花、マイナビ仙台の元同僚がリー・スポーツ・ヴィレッジで向き合う
- マンチェスター・ユナイテッドの宮澤ひなたとリヴァプールの長野風花は、ともにマイナビ仙台レディースで同じ時期を過ごした1999年生まれ。宮澤は2023年の女子W杯でゴールデンブーツを獲得したスピードスターで、長野は正確なパスと戦術眼でリヴァプールの中盤を動かす司令塔だ。なでしこジャパンでは並んで戦う2人が、右サイドと中央でどう絡むかが最初の見どころになる。
- リヴァプールのセリ・ホランドにとっては古巣対戦。マンチェスター・ユナイテッド時代を経てアンフィールドのクラブへ渡ったウェールズ代表MFは、テクニカルなパス回しで中盤を組み立てるタイプで、エラ・トゥーンやユリア・ジゴッティ・オルメとの主導権争いがそのまま試合のテンポを決める。
- キャプテン対決も濃い。ガーンジー島出身で若くしてユナイテッドの主将を任されたマヤ・ル・ティシエに対し、リヴァプールはウェストハムから加入したグレース・フィスクが最終ラインを統率する。どちらもビルドアップに関わるCBで、レア・シュラーやアンナ・ヨーセンダルといったストライカーへの供給線をどこで断つかが問われる。
第5節 · 2026-10-04 (日) 14:00 BST
WHUW
ウェストハム女子
vs
チェルシー女子
CHEW
3-5-2 vs 3-4-2-1
熊谷紗希と植木理子がチェルシーを迎え撃つ、日本人5人のロンドン対決
- ウェストハムには熊谷紗希、植木理子、遠藤優が在籍する。熊谷は2011年女子W杯決勝でPK戦のウイニングキックを決め、リヨンでUEFA女子CL制覇を重ねてきたCB。浦和レッズレディースで15年を過ごした遠藤の正確なクロスと、ゴール前の嗅覚に優れる植木の動き出しが、どこまでチェルシーの最終ラインを揺さぶれるか。
- チェルシー側にも浜野まいかと松窪真心がいる。浜野は2026年AFC女子アジアカップ決勝で決勝ゴールを決めた多才なアタッカーで、松窪はノースカロライナ・カレッジから加入し、NWSLで年間最優秀MFに選ばれた22歳。なでしこジャパンのチームメイト同士が、同じピッチで敵として向き合う。
- 質で言えばチェルシーの中盤と最終ラインは別格だ。バルセロナ帰りのケイラ・ウォルシュがテンポを握り、世界記録の移籍金で加入したナオミ・ギルマが背後をカバーする。迎えるウェストハムは、元マンチェスター・ユナイテッド主将のケイティ・ゼレムとオーストラリア代表キャプテンのカトリーナ・ゴリーが中盤で食い下がる構図。リタ・グアリーノとソニア・ボンパストールの采配比べにも注目したい。
第5節 · 2026-10-04 (日) 14:00 BST
EVEW
エヴァトン女子
vs
バーミンガム・シティ女子
BIRW
4-2-3-1 vs 4-2-3-1
グディソン・パークに日本人6人、昇格組バーミンガムが初の遠征に挑む
- エヴァトンには日本人選手が4人いる。浦和レッズレディースから海外初挑戦で加わったCB石川璃音、中盤でボールを刈り取る林穂之香、スウェーデンのBKヘッケンを経て左SBに入る北川ひかる、そしてレスターから加わりクラブ4人目の日本人となった籾木結花。ここまで日本人が集まるクラブはWSLでも珍しい。
- バーミンガムにも天野紗と宮川麻都がいる。2人はスウェーデンのハンマルビーで一緒にプレーした間柄で、天野がヴェクショーから加わったことで再び同じクラブに揃った。WSL2を制して1部に戻ってきたエイミー・メリックス体制は、ル・アーヴルから来た19歳のシャンセル・エファエファやカナダ代表マリー・ルヴァスールら新戦力を並べて上位リーグに臨む。
- 両クラブを行き来した選手も多い。バーミンガムのヴェアトリキ・サリとミリー・ターナーはエヴァトン在籍歴があり、逆にエヴァトンのルビー・メイスとハンナ・シルコックはバーミンガムでプレーした経験を持つ。昇格組にとっては勝手を知る相手でもある。
第5節 · 2026-10-04 (日) 16:30 BST
MCIW
マンチェスター・シティ女子
vs
アーセナル女子
ARSW
4-2-3-1 vs 4-2-3-1
なでしこ4人を抱えるシティに、古巣返りが交錯するアーセナルが乗り込む
- マンチェスター・シティには長谷川唯、藤野あおば、清水梨紗、山下杏也加の4人が在籍する。なでしこジャパンのキャプテンとしてアンカーを務める長谷川は、ポジショニングとパス精度でゲームを静かに支配するタイプで、キム・リトルやカイラ・クーニー=クロスとの中盤の押し引きがそのまま試合の性格を決める。日テレ・東京ヴェルディベレーザ出身の藤野が左から仕掛ける形も見逃せない。
- 古巣対戦が両方向に転がっているのがこのカードの妙だ。シティのベス・ミード、フィフィアネ・ミーデマ、ラウラ・ヴィーンロイターはいずれもアーセナルでプレーした経歴を持ち、逆にアーセナルのジョージア・スタンウェイとクロエ・ケリーはシティで時間を過ごしてきた。スタンウェイはバイエルン・ミュンヘンを経てこの夏にWSLへ戻ってきたばかりで、ジョイ・スタジアムでの再会は格別だろう。
- 前線の顔ぶれも豪華だ。シティはカディジャ・ショー、ローレン・ヘンプ、ミーデマが並ぶ可能性があり、アーセナルはアレッシア・ルッソとマリオナ・カルデンテイが軸になる。アンドレー・イェグレルツとレネー・スレーヘルスがこの質量をどう噛み合わせるか、日本時間では月曜未明のキックオフだが追う価値がある。